6.※ネット口座から550万円勝手に送金
Cover Story★★…………………………………………………………………………………
不正アクセス
ネット口座から550万円勝手に送金
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インターネットバンキング利用者の口座から、本人の知らないうちに別の銀行の個
人口座に送金される被害が相次いでいることが分かった。毎日新聞の調べでは、今月
に入り、少なくともみずほ銀行(東京都千代田区)など3行で9件あり、計約550万円
が別の口座に移されていた。警視庁ハイテク犯罪対策センターは、プログラムソフト
「スパイウエア」を使いパスワードを盗み出し犯行を繰り返しているとみて、不正ア
クセス禁止法違反の疑いで捜査を始めた。【佐々木洋、合田月美】
■■「みずほ」など9件被害
最大の被害は、東京都世田谷区の会社社長の男性(61)の500万円。今月5日午前9
時20分〜同11時半ごろにかけて、男性のみずほ銀行の普通預金口座から▽東京スター
銀行池袋支店に210万円▽千葉銀行新松戸支店に200万円▽りそな銀行野田支店に90万
円〜〜がそれぞれ振り込まれていた。口座は、それぞれ異なる個人名義で、男性が知
らない名前だった。
同日午前、銀行から「ネットバンキングのメールアドレスの変更」を通知するメー
ルが男性に届き、アドレス変更に心当たりがなかった男性が問い合わせて発覚した。
男性によると、6月下旬に不審な添付ファイル付きのメールを開いたことがあり、そ
の際スパイウエアに感染したらしい。また、ネットバンキングは取引をメールで知ら
せており、アドレスの変更は、発覚を遅らせる狙いがあったとみられる。
こうした被害は、他にみずほ銀行で1件、インターネット専業銀行「ジャパンネッ
ト銀行」(新宿区)で6件、同「イーバンク銀行」(千代田区)で1件、少なくても確
認された。計8件はいずれも今月1日に被害に遭っており、少なくても計五十数万円が
、同一の個人口座に送金されていた。
■■警視庁、侵入経路の解析進める
警視庁の調べでは、一部の被害者のパソコンはスパイウエアに感染した形跡があっ
た。ハイテク犯罪対策センターは、銀行から任意提出を受けたコンピューターサーバ
ーの通信記録を解析、不正アクセスされた侵入経路の解析を進めている。
全国銀行協会は「このような手口で預金が引き出される被害は、これまで聞いたこ
とがない。どんな対策ができるか検討したい」と話している。
◇メールに添付のファイルで感染
みずほ銀行やイーバンク銀行は、それぞれのホームページ(HP)で注意を呼びかけ
ている。みずほ銀行は、「TSPY・BANCOS.ANM」、イーバンク銀行は「SPYW・INVKEY1
2.A」と「Spyware.InvisibleKey」という名前のスパイウエアで顧客のパソコンが
被害に遭った、としている。電子メールに添付されたファイルで感染しており、心当
たりのないメールやファイルは開かないように求めている。
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■ことば
◇スパイウエア
パソコンの情報をインターネットを経由して本人に気付かれないように外部から盗
み出すソフト。電子メールなどでスパイウエアをパソコンに送り込むことができる。
無料で入手できる画像や楽曲のフリーソフトをダウンロードする際に同時にインスト
ールされるケースが多い。ユーザーが知らないうちに感染することが多いが、ウイル
スのように増殖することはない。米国では法規制が検討されている。
▽詳細
http://www.mainichi-msn.co.jp/keizai/it/coverstory/news/20050711org00m300091000c.html
■2005-07-11■
■No.1933 Mainichi INTERACTIVE Mail
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